情シス担当の備忘録

VBA・労働法とか。

【読書】ブラック霞が関

【読んだ本】
ブラック霞が関
【買ったきっかけ】
朝日新聞の記事で紹介されていたから。
www.asahi.com
【読み終わった日】
2021/2/2
【印象に残った文章】
・女性のロールモデルがない。
スーパーサイヤ人ばかりが引っ張る組織

【感想】
私は社会保険労務士の資格を持っていて、それなりに労働というものに興味がある。
(というか本来は、労働の専門家であると胸を張って言えなければならない。私には実務能力がない。)
そのため、超激務で知られるキャリア官僚の働き方を知ってみたくて、この本を手に取った。


読んでみて思ったのは、「この環境では若手が辞めて当然」ということだ。
そもそも非人間的な時間働く超絶激務であることに加えて、激務の内容がひどい。
いわゆる「国会待機」であったり、政治家の支持率を維持させるための思い付きの政策に振り回されたり、国民のクレームに何時間もつきあわされたり・・・。
とにかく「思ってたのと違う」のオンパレードだろう。


実は私の会社も「女性のロールモデルがな」く、「スーパーサイヤ人ばかりが引っ張る組織」になりつつある。
管理職になろうものなら長時間労働は当たり前で、土日も頻繁に出勤する(もちろん部署によるが)。
そして、そのような労働環境だと知っている人間だけが管理職への登用試験を受けるのだ。
こうなると、「仕事と家庭を両立する」女性のロールモデルはない。
女性は残業等の負担が少ない職場や、人数が多くて突然の休暇もカバーしやすい職場に投入される。
仕事のやりがい等よりは、組織の都合が優先されるだろう(それは育児中の女性に限らないが)。


管理職はスーパーサイヤ人で、しかも男性が多い。子供の発熱等ですぐに仕事を休む女性職員を疎ましく思っているだろう。
女性の管理職はさらにやっかいな場合がある。結婚・出産・産休・育休を経験して管理職になっているからだ。
「私にできたのだから、あなたにもできる」を押し付けてくる可能性が高い。
全員があなたのように強いわけではないのに。女性のスーパーサイヤ人のほうが怖いかもね。


このような状況を打開して、誰もが働きやすい環境はどのように作ればいいのだろう。
それは、今後私が会社で取り組んでいくべき課題の一つである。
なんといっても、今のままでは私の会社に私のロールモデルがない。
私は仕事は一生懸命にやりたいが、長時間労働はゴメンだ。
先輩方には、仕事はテキトーで趣味に生きている人か、仕事に夢中で土日に自発的に出勤しているような人が多い。両極端だ。
私は仕事も自分の時間も家庭の時間も大切にしたい。
今の私にできることは、とにかく能力を付けて実績をつくることなんじゃないかと感じている。
読書して、勉強して、言いたいことをきちんと主張できる実績のある人間になろう。




あれ?もしかして、スーパーサイヤ人化してる?



ブラック霞が関 (新潮新書)

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